
TOEFL
TOEFLは「Test of English as a Foreign Language」の略で、1964年から実施されている英語力判定試験です。採点はアメリカの非営利団体ETS(教育試験サービス)が行い、スコアは0点から120点で示されます。英語圏の高校や大学へ進学する人、留学や研究のために英語力を証明したい人が受験します。
TOEFL iBT
2005年9月に米国で導入され、日本では2006年7月から運用が始まりました。現在もこのiBT方式が使われています。「読む」「聞く」「話す」「書く」の4技能を総合的に測り、英語を知っているかどうかではなく、実際に使えるかどうかに焦点を当てた試験です。
テストの特長
- 全セクションをコンピュータ上で受験します。
- 試験時間は合計4.5時間です。
- 全セクションでメモを取ってよく、この点はTOEICなど書き込み不可の試験と異なります。
- スピーキングは音声が録音され、その内容で評価されます。
- 複数の技能をまたいで解く問題(統合型タスク)も出題されます。
テスト内容
採点に影響しない「ダミー問題」が各セクションに含まれていますが、どの設問がダミーかは受験中には分かりません。
リーディング
700〜800語程度の学術的な文章を読む形式で、専門用語を多く含みます。時事問題や物語、対話文は出題されません。通常はトピックが3つ、ダミーを含むと5つになります。第1リーディングは20分で14問、第2リーディングは2トピック40分で28問、第3リーディングも2トピック40分で28問という構成です。出題は4択が中心で、正解を選ぶ問題、誤っているものを選ぶ問題、語彙を問う問題、筆者の意図を読み解く問題、文を適切な位置に当てはめる問題、内容を的確に言い当てた一文を選ぶ問題があります。
リスニング
全35問、合計50分で行われます。第1は7問10分、第2は3トピック14問20分、第3も3トピック14問20分という構成です。通常はリスニングが2セット、ダミーを含むと3セットになります。出題は4択が中心で、大学の講義や大学キャンパス内での場面を題材にしており、英語圏の大学で使われる語彙が求められます。1つのリスニングは3〜4分で、会話への割り込みや発言の重なりなど、実際の会話に近いやり取りが盛り込まれます。素材となる場面は、大学教授の講義、複数の学生による日常会話、大学の授業でのディスカッション、学生やチューター、アドバイザーとのキャンパス内での会話です。リスニング中はメモを取ってかまいません。
スピーキング
全6問で、質疑応答が2問、総合的な理解力を問う問題が4問出題されます。解答はマイクに向かって話す形で記録され、発音、語彙、文法、話す速さ、質問内容との整合性が評価の対象になります。6問の内訳はおおむね次のとおりです。
| 問題タイプ | 内容 | 準備時間 | 解答時間 |
|---|---|---|---|
| 経験や意見を述べる問題 | 「一番尊敬する先生は誰ですか」のように、自分の経験や意見をもとに答える問題です。模範解答は、答えとなる対象を1つ示したうえで理由とその具体例を2組述べる構成になります。 | 15秒 | 45秒 |
| どちらかを選ぶ問題 | 2つの意見のうちどちらを好むかを答える問題で、自分の実際の意見に当てはまらなくても、どちらか一方を選ぶことが求められます。模範解答の組み立て方は上の問題と同じです。 | 15秒 | 45秒 |
| 大学掲示板についてのリーディングとリスニング | 大学の掲示板や新聞などの短い文章(100字程度)を45秒で読んだあと、それについて学生2人(まれに1人)が意見を述べる音声を聞き、両者の内容を要約して答えます。この問題ではリーディングの内容そのものより、リスニングで聞き取った学生の意見のほうが解答の軸になります。模範解答は、リーディングの要点、会話の要点、学生の意見(賛成か反対か)とその理由2つを順に述べる構成です。 | 30秒 | 60秒 |
| 講義についてのリーディングとリスニング | 学術的な文章を45秒で読んだあと、同じテーマについて教授が話す講義を聞き、両者を要約して答えます。こちらもリーディングよりリスニングの内容が解答の中心になります。模範解答は、リーディングの要点と教授の講義の要点を、具体的な内容とあわせて述べる構成です。 | 30秒 | 60秒 |
| 学生が抱える問題についてのリスニング | 2人の学生の会話を聞き、一方の学生が抱えている問題は何か、相手が示した解決策は何か、自分ならどちらの解決策を選ぶかを答える問題です。通常は一人の学生に問題が起こり、それに対して解決策が2つ以上示されます。話者が学生と教授、あるいは学生とアドバイザーの組み合わせになることもあります。模範解答は、問題の内容、示された解決策を2つ、自分が選ぶ解決策とその理由を具体例とともに述べる構成です。 | 20秒 | 60秒 |
| 講義のリスニング | 教授の講義を聞いて内容を要約するだけの問題です。講義の時間自体は短いものの、リスニングの難度は本来のリスニングセクションと同じレベルのため、聞き逃すと答えられなくなります。模範解答は、講義のテーマ、要点、具体的な内容を順に述べる構成です。 | 20秒 | 60秒 |
ライティング
全部で2問あり、統合型エッセイが1問20分、独立型エッセイが1問30分です。解答はいずれもタイピングで入力します。
統合型エッセイ
学術的な200〜300語程度の文章を3分で読んだあと、教授による講義を聞きます。講義はリーディングの内容を具体的に掘り下げる形で行われるため、リーディングとリスニングの両方を理解している必要があります。パターンは大きく2つあり、教授がリーディングの文章に賛成の立場で補足する場合と、反対の立場で異を唱える場合があります。賛成パターンの例では、文章と講義それぞれの要点を比較しながら、両者で挙げられた具体例をあわせて要約する解答が求められます。
独立型エッセイ
自分の意見や経験をもとに答えるシンプルな問題で、設問自体は難しくありません。有効な解答字数は300語以上とされ、序論・意見1・意見2・結論の4段落構成が理想形です。文法、語彙力、文章の構成力、表現力、意見の的確さ、質問への答えになっているかどうかで採点されます。出題形式は3種類あり、賛成か反対かを問う形式(出題率約80%)、2つの選択肢のどちらを選ぶかを問う形式(出題率約15%)、物事の利点と欠点を論じる形式(出題率約5%)です。
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